●トピック
・FCOE(Fiber Channel over Ethernet)
・iSCSI(Internet Small Computer System Interface)
●深く知る
通信はインターネットやユーザーのためだけのものではありません。ストレージ周りのネットワークを、特別にストレージエリアネットワーク、SANといいます。SANの代表的な技術としてFCoE(エフシーオーイー)とiSCSI(アイスカジー)があります。
FCoEとiSCSIはどちらも、費用対効果の高いストレージエリアネットワークプロトコルです。ストレージエリアネットワークに接続されたハードドライブは、直接接続するのと同じようにブロック単位でアクセス可能になります。FCoEは、フレームをカプセル化してイーサネットで動作するプロトコルであり、Fibre Channelをイーサネット上で使えるようにしたものです。イーサネット上のDB接続通信規格と言い換えても良いでしょう。物理的には、サーバーのインターフェースにCNAとFCoE対応スイッチが必要となります。どちらかというと、データセンターなどの大規模通信が必要なストレージ構成に向いています。
iSCSIも、既存のネットワークインフラのままストレージと接続できるようにするSANプロトコルです。 FCoEはイーサネットを使用しますが、iSCSIは通信にTCP/IPを使用し、他のIPプロトコルと同じように通信できます。 TCP/IPを採用しているため、iSCSIはローカルネットワークだけでなく、技術的にはWANを介して存在するストレージにアクセスできます。
この従来通信を追加の機器なく利用できるという点で、FCoEよりもiSCSIの方がシンプルと言えます。その一方で、iSCSIではTCP/IPを使用することによるオーバヘッドが発生するので、やり取りしたいデータ以上に通信を使ってしまい、FCoEの方が高いパフォーマンスを発揮します。