●トピック
●深く知る
戦いの歴史の背景に暗号化技術は進歩してきた。そもそも、暗号化が必要なのは知られてはならないものの存在である。情報を知られると損を被る関係性は戦いの中でしかない。スパルタが使っていたスパルタンスキュレー暗号は、棒に布を巻き付け文字を書き、棒からほどくと文字が適切に読めなくなるという代物であった。ただこれではいとも簡単に解読できてしまうため、暗号円盤のように専用の機器が作られた。そこからいくつかの戦いとともに暗号化技術は発展していき、特に世界大戦がはじまるにつれ、作戦司令のための暗号機といった汎用的で数理を生かしたものに変わっていく。コンピュータの開発とともに、より計算量を求めるようなロジックが次々と生まれてきた。それでありながら、コードブックのように古典的な方法も今なお取られる。戦いの大きさとともに、その背後の暗号化技術の発展もあるのだ。