ドメイン4の試験です。
70%以上で合格になります。
#1. 暗号化は、オペレーティングシステムおよびネットワークスタックの異なる層で発生する可能性があります。OSI参照モデルのどこ層でPPTP暗号化が行われていますか?
ポイントツーポイントトンネリングプロトコル(PPTP)は、仮想プライベートネットワーク(VPN)を実装するための方法です。これは、OSIモデルのデータリンク層で動作するマイクロソフト独自のVPNプロトコルです。PPTPは、単一の接続のみを提供することができ、PPP接続上で動作することができます。
#2. TCPコネクションが確立する際に、TCPスリーハンドシェイクを行う。次のうち、交換されるTCPフラグの順番が正しいものはどれか?
TCPスリーハンドシェイクは、SYN、SYN-ACK、ACKの3つのステップで実行されます。まず、クライアントがランダムに決めたシーケンス番号を付与したSYNパケットを送る。サーバは受け取ったシーケンス番号と1を加えたACK番号を付与したしたSYN ACKパケットを返信する。クライアントが受け取ったシーケンス番号に1を加えたものとACK番号を付与したACKパケットを送信することで接続の確立する。確立された接続は、最終的にRST(接続をリセットまたは切断)またはFIN(接続を正常に終了)で終了します。よって正解は、「SYN、SYN-ACK、ACK」になります。
#3. 組織に新しいネットワークインフラストラクチャを実装しています。新しいインフラストラクチャは、衝突検出(CSMA / CD)を備えたキャリアセンスマルチアクセスを使用しています。これは何によって実装されていますか?
CSMA / CD(Carrier Sense Multiple Access Collision Detection)とは、イーサネットのように同時に送信と受信が可能なシステムに使用されます。 2つのクライアントが同時にリッスンし、回線がクリアであることを確認すると、両方が同時に送信して衝突を引き起こす可能性があります。このシナリオを解決するためにCD(Collision Detection)が追加されています。クライアントは、回線がアイドル状態であるかどうかを確認し、アイドル状態の場合は送信します。使用中の場合、ランダムな時間(ミリ秒)待機します。送信中、彼らはネットワークを監視しており、送信よりも多くの入力が受信された場合、別のクライアントも送信しており、他のノードに送信を停止するように指示するジャム信号を送信し、ランダムな時間待機してから再送信を開始します。
#4. 通信速度が問題となりWi-Fiを一新したい。障害物の少ない環境で利用を想定しているため、電波干渉が少なく安定した高速通信を優先します。その中でもより速度の速いものを選びたい。どのWi-Fiの規格を使うべきか。
IEEE 802.11とは、IEEEにより策定された無線LAN規格の一つです。IEEE 802.11の規格ごとの最大速度と周波数は以下の通りになります。
種類 最大速度 周波数
802.11 2Mbps 2.4GHz
802.11a 54Mbps 5GHz
802.11b 11Mbps 2.4GHz
802.11g 54Mbps 2.4GHz
802.11n 600Mbps 2.4GHz or 5GHz
802.11ac 1.3Gbps 5GHz
周波数には、2.4GHz帯と5GHz帯があります。2.4GHzは障害物に強い一方で、5GHzは障害物は弱い側面があります。ただ、5GHzの方が安定した高速通信を行うことができます。
障害物の少ない環境で利用を想定しているため、5GHzに誘導しています。その中でもっとの速い規格は802.11aになります。
#5. 外部から送信元を内部IPアドレスされたアクセスし、応答要求により内部アクセスを狙う攻撃はどれでしょうか。
〇:LAND攻撃
LAND攻撃とは、悪いリクエストをブロックするFirewallを貫通する攻撃です。Fraggle攻撃と似ていますが、送信元を攻撃対象にしたリクエストをファイヤーウォールに送ります。本来は内部を守るべきのファイヤーウォールが攻撃に利用されるため盲点となるわけです。
×:Teardrop
Teardropとは、IPパケットの分割前に戻すときのオフセットを偽造することでシステムを停止させる攻撃です。
×:クリスマスツリー攻撃
クリスマスツリー攻撃とは、パケットにいくつものフラグ(URG、ACK、PSH、RST、SYN、FIN)を立てて送り、応答を観察する攻撃です。
×:CHARGEN攻撃
CHARGEN(ポート19)とは、適当な文字列を返すプロトコルです。
#6. ネットワークにQuality of Service(QoS)を実装しています。QoSの主な利点の1つはどれですか?
QoS(Quality of Service)は、特定のトラフィックを他のトラフィックよりも優先します。一般的には、VoIP(Voice over IP)といったリアルタイムの通信を必要とするUDPトラフィックに有効です。その他の非リアルタイムトラフィックは優先順位が低くなります。
#7. ITセキュリティチームは、OSI参照モデルを使用した緩和戦略を提案するように依頼されました。これらのうち、レイヤー7の問題に対処するのはどれですか?
アプリケーションファイアウォールは、OSIのレイヤー7を対象とします。アプリケーションファイアウォールの主な利点は、特定のアプリケーションとプロトコルを理解できることです。パケットはレイヤー6まで復号されないため、レイヤー7ではパケット全体を見ることができます。他のファイアウォールはパケットのみを検査でき、ペイロードは検査できません。不要なアプリケーションまたはサービスが、許可されたポートでプロトコルを使用してファイアウォールをバイパスしようとしているかどうかを検出したり、プロトコルが悪意のある方法で使用されているかどうかを検出したりできます。
#8. DNSポイズニング、なりすましなどの攻撃を減らすことができるDNSクライアント(リゾルバ)に対して、DNSデータの発信元の認証を提供するDNSの拡張機能はどれでしょうか。
〇:DNSSEC
DNSSECは、DNSポイズニング、なりすまし、および同様の攻撃タイプの脅威を減らすためにDNSクライアント(リゾルバ)がDNSデータの発信元の認証を提供するDNSの拡張セットです。DNSSECは、IPネットワーク上で使用されるようにDNSによって提供されるサービスを確保するためのIETF(Internet Engineering Task Force)の仕様です。
×:リソースレコード
DNSサーバーはリソースレコードと呼ばれているIPアドレスにホスト名をマップするレコードが含まれています。回答としては、正しくありません。ユーザーのコンピュータは、ホスト名をIPアドレスに解決する必要がある場合、そのDNSサーバーを見つけるために、そのネットワーク設定に見えます。そして、コンピュータは解決のためにDNSサーバにホスト名を含む要求を送信します。DNSサーバはそのリソースレコードを見て、この特定のホスト名を持つレコードを見つけ、アドレスを取得し、対応するIPアドレスを持つコンピュータに応答します。
×:ゾーン転送
プライマリおよびセカンダリDNSサーバは、ゾーン転送を介して自分の情報を同期させます。回答としては、正しくありません。変更がプライマリDNSサーバに行われた後、これらの変更はセカンダリDNSサーバーにレプリケートする必要があります。ゾーン転送は、特定のサーバー間の場所を取ることができるようにDNSサーバーを設定することが重要です。
×:リソース転送
DNSのリソースレコードを転送することに相当しますが、回答としては正しくありません。
#9. トラフィックが常に同じパスを使用するようにするとき、どのネットワーク回線を使用しているでしょうか?
回線交換は、ネットワークを介した専用通信チャネルです。この回路は全帯域幅を保証します。回路は、ノードがケーブルで物理的に接続されているかのように機能します。
#10. ウェルノンポートの範囲はどれか。
ウェルノウンポート(well-known port)とは、定番なサービスのために予約されている0番から1023番のポート番号です。ポート番号の組み分けは3つあります。ウェルノウンポート番号 (0–1023)とは、IANAで正式に登録されているポート番号です。登録済みポート番号 (1024–49151) とは、IANAで正式に登録されているポート番号です。動的・プライベート ポート番号 (49152–65535) とは、IANAで正式に登録されていないポート番号です。
#11. キャプティブポータルの最も正しい活用方法はどれでしょうか。
キャプティブポータルとは、端末がネットワークに接続した際にユーザー認証や利用者登録、利用者同意などを行うまで外部との通信を制限する仕組みです。
#12. OSI参照モデルのレイヤー5~7に対する脅威はどれですか?
コンピュータワームは、自身を複製して他のコンピュータに拡散するスタンドアロンのマルウェアコンピュータプログラムです。これらは通常、OSI参照レイヤー5~7で動作します。
#13. 人為的に脆弱性のあるネットワークドメインを用意する意図は何か。
〇:攻撃受けた際に早期の検知、もしくは囲うため。
攻撃者は実質的な攻撃を仕掛ける前に調査を行います。そうした場合、脆弱性のあるネットワークを用意することで攻撃者がどこからアクセスしてくるのかなど予防する情報を得ることができます。なぜなら、攻撃者でなければネットワークに侵入するという動機がないからです。ハニーポッドなどの脆弱性のあるネットワークドメインはこういった侵入をしやすくすることで、攻撃者の動作を明確にします。よって正解は、「攻撃受けた際に早期の検知、もしくは囲うため。」になります。
×:現行の環境でシステム停止が発生したときのためのデバッグ用環境。
脆弱性のある環境を意図的に作ることに答えていません。環境を作った結果、脆弱性があったという結果にすぎません。
×:古い脆弱性によるリグレッションを防ぐ狙い。
古い脆弱性であっても対処するべきであって残留させる意味はありません。
×:サポート切れのバージョンの低い製品を動作させるための特殊環境。
脆弱性のある環境を意図的に作ることに答えていません。環境を作った結果、脆弱性があったという結果にすぎません。
#14. 次のうちソフトウェア定義ネットワーク(SDN)技術を意図しているものはどれですか?
〇:ルータが一元管理され、コントローラの指示に基づいてパケットを制御する方法
ソフトウェア定義ネットワーク(SDN)はルーティングの決定とインタフェースとの間でデータを渡し、その機械的機能を作るのルータの論理機能を分離するために、ルーティングの決定を集中管理しやすくすることを意図しています。SDNアーキテクチャは、スケーラブル、プログラム可能な方法で、ルータの制御ロジックを提供する標準方法であることを意図しています。よって正解は、「ルータが一元管理され、コントローラの指示に基づいてパケットを制御する方法 」になります。
×:MACアドレスとIPアドレスの間のマッピング
ARPテーブルの説明です。
×:動的な方法でルーティングテーブル の更新
ダイナミックルーティングの説明です。
×:イベント発生時、ルータが互いにルーティングテーブルを更新のための通信をする方法
通信不通時のルーティング制御の説明です。
#15. Diameterによって解消されたRADIUSの問題点とは何か。
Diameterとは、RADIUSの後継となるAAA(Authentication, Authorization, Accounting)サービスを実装する認証プロトコルです。RADIUSの問題点の一つとしては、再送機能により発生しやすくなる輻輳を制御する機能がありません。これにより、パフォーマンスの低下やデータ損失が懸念されます。
#16. 次のうちネットワークトポロジではないのはどれですか?
マトリックス型はネットワークトポロジではありません。リング型、メッシュ型、スター型はネットワークトポロジーです。
#17. 以前は送信元IPアドレスによるアクセス制御を行っていたが、一連の通信の挙動から検知しなければならないことが分かった。この攻撃に対応するためのファイヤーウォールはどれでしょうか。
〇:ステートフルインスペクション
ステートフルインスペクションはリクエストとレスポンスが連動させ、レスポンスだけが別のサーバから返却されるような異常な通信を検知します。よって正解は、「ステートフルインスペクション」になります。
×:アプリケーションゲートウェイ
一般的にWAFと呼ばれ、SQLインジェクションなど電文内の文字列によってフィルタリングを行う場合に利用されます。
×:パケットフィルタリング
IPアドレスやポートによってフィルタリングを行う場合に利用されます。
×:セッションゲートウェイ
そのようなファイヤーウォールのカテゴリーはありません。
#18. IP電話のセキュリティの説明として誤っているものはどれでしょうか。
〇:ソフトフォンはIP電話よりも安全である。
IPソフトフォンは、注意して使用する必要があります。ソフトフォンは、ユーザーがインターネット経由でコンピュータを介して通話を行うことができるソフトウェアアプリケーションです。専用のハードウェアの代用となるソフトフォンは、従来の電話のように動作できます。ソフトフォンは、他のインタラクティブなインターネットアプリケーションよりも悪いわけではありませんが、IP電話がそうであるように音声トラフィックを行うため、マルウェアはより簡単にソフトフォンを介してネットワークに侵入することができます。よって正解は、「ソフトフォンはIP電話よりも安全である。 」になります。
誤っているものを選択する問題です。試験のテクニックとして、何の問題もない・セキュリティ対策を講じる必要はないということは基本的に正解でない場合が多いでしょう。
×:VoIPネットワークはデータネットワーク上で使用されるのと同じセキュリティコントロールで保護する必要がある。
VoIPも、他と同じセキュリティコントロールを講じる必要があります。
×:エンドポイントとしてIP電話は攻撃の対象になる。
IP電話は攻撃対象になる可能性があります。
×:音声が伝送される現在のインターネットアーキテクチャでは、物理的な電話回線よりも安全である。
物理的な電話回線ほどクローズな環境ではないため、安全とは言い切れません。
#19. 攻撃者がウォーダイヤリングを仕掛けるとき、彼らは何をしようとしますか?
ウォーダイヤリング(War Dialing)とは、非公開の社内ネットワーク向けのダイヤルアップ回線などを求めて、無差別にダイヤルアップを繰り返すクラッキング行為のことです。電話番号のリストを自動的にスキャンし、通常はローカルエリアコードのすべての番号にダイアルして、モデム、コンピュータ、掲示板システム、およびFAXマシンを検索します。
#20. スパムメールに対する効果的な対策ではないものはどれですか?
〇:誰でも利用可能なメールリレーサーバーを用意する。
効果的で”ない”ものを選ぶ問題です。オープンなメールリレーサーバーは、スパムに対する有効な対策ではありません。実際、スパム発信者は、攻撃者が自分の身元を隠すことができるため、スパムを配布するためにスパマーをよく使用します。オープンメールリレーサーバは、誰からもインターネット上の誰かからインバウンドSMTP接続を許可するように設定されたSMTPサーバーであり、攻撃者が迷惑メールやポルノを配布するのを防ぐため、多くのリレーが適切に設定されています。よって正解は、「誰でも利用可能なメールリレーサーバーを用意する。」になります。
×:適切に構成されたメールリレーサーバーを構築する。
適切に設定されたメールリレーサーバーはスパムメールも抑制できます。
×:電子メールゲートウェイでのフィルタリングを行う。
ゲートウェイにてスパムメールと思われるメールをフィルタリングすることでスパムメールへの対策になります。
×:クライアントでのフィルタリングを行う。
クライアントつまり、Outlookなどのメーリングアプリケーションにて、スパムメールを仕分けすることはスパムメールへの対策と考えられます。




