選択平文攻撃とは
選択平文攻撃とは、解読者が取得する平文は自由に選択し暗号文を取得できる状況における解読攻撃です。
特定の攻撃方法を指しているのではなく、このような状況における攻撃を総称して言います。
さあ、解読ゲームだ
暗号化は、復号されないことが命です。そのため、どんな条件の上で解読されるかを測ることが大切です。
そこで、ちょっとしたゲームを想像ください。
解読者は、暗号文から平文を解読するゲームをします。まず、解読する暗号文を渡されます。解読者はこれを平文に戻すことを目標にします。ここで、他の平文がどんな暗号文になるのかペアを確認できます。ペアを見れる条件によって暗号解読の難易度が上がります。
このゲームを通じて、どんなケースで復号されてしまうのかを測ることができます。
難易度:大
既知平分攻撃(Known Plaintext Attack)
解読者は、自由に選択できないが、暗号文を取得できる。
暗号文単独攻撃(Cipher Only Attack)
解読者は、自由に選択できないが、平文を取得できる。
(つまりは、解読する暗号のみで復号する。)
難易度:中
選択平文攻撃(Chosen Plaintext Attack)
解読者は、取得する平文は自由に選択し、暗号文を取得できる。(暗号オラクル)
選択暗号文攻撃(Chosen Ciphertext Attack)
解読者は、取得できる暗号文は自由に選択して、平文を取得できる。(復号オラクル)
難易度:小
適応的選択平文攻撃(Adaptive Chosen Plaintext Attack)
解読者は、取得する平文は自由に選択し、暗号文を取得できる。
その結果を見てから、再度取得する平文は自由に選択することを繰り返すことができる。
適応的選択暗号文攻撃(Adaptive Chosen Ciphertext Attack)
解読者は、取得する暗号文は自由に選択し、平文を取得できる。
その結果を見てから、再度取得する暗号文は自由に選択することを繰り返すことができる。
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