●トピック
●深く知る
1982年に、リチャード・スクレンタという高校生によってELK CLONERという初めてのコンピュータウイルスが誕生する。そして1987年に、McAfeeが世界初のウイルス対策ソフトウェアベンダーとして誕生する。1988年に、Morrisと呼ばれるUNIX OSの利用者を遠隔で調べられるワームが登場する。1990年後半になると、Windows OSが一般家庭用パソコンのOSとして普及し、メールやWebコンテンツなどの個人でも通信を利用したサービスを利用できるようになったことで、クロスサイトスクリプティングなどのWebコンテンツ系脆弱性とともに、2000年に電子メールで拡散し続けるILOVEYOUが世界的に大打撃を与えることになり、ウイルスというものの危険性を知ることになる。
時に絶大な被害を及ぼすウイルスが登場する。こういったウイルスは、今までにないような発想を取られることで対応が遅れることが一因だ。ランサムウェアはその一例だ。今まではメールなどで勧誘という形式でお金を奪取していた。この方が本人が盗まれていることに気付きにくいし上に手間もない。一方ランサムウェアは、コンピュータ自体にロックをかけ利用できなくし、脅迫するものである。一見、手間もかかる上に足も付きそうであるが、一回当たりの金銭の要求額を最大限に高めることができたのである。そのため、現時点で存在するウイルスだけに気を取られてはいけない。システム管理者の立場として、最も効果的なのはソフトウェアの定期的なアップデートであろう。