CISSP認定者は増えた?
ISC2のCISSP認定は、サイバーセキュリティの専門家が最も求めているものの1つであり、各国におけるセキュリティへの投資レベルの指標とみてみると面白いかもしれません。そのため、ISC2が発表したデータをもとに現状を分析し、傾向を把握してみましょう。
日本は5位。ただ、素晴らしい成長!
世界のCISSP認定者の総数は147,591(2021年1月1日現在)となりました。過去7年間で53,550の増加(+ 36.3%)となっております。各年の平均をとると、年間7,650の新規登録者となっております。CISSPの最大数は隔年でも維持されており、右肩上がりの増加となります。
世界ランキングを見ると、米国92,938であり世界全体の約63%という圧倒的な取得率となっています。続く、イギリス7,928であり約5.4%、カナダ6,224であり4.2%になります。中国は3,322で4位ですがCISSPの取得率が急浮上しており2014年から296%の増加がみられます。日本は5位で2,911ですが、同じく急増しており2014年から118%の増加を見せています。
やることはまだまだありそうだ!
CISSP認定の専門家の数をサイバーセキュリティの重要性に対する国の感度指標と見なすと、日本はかなり遅れています。なにせ5位ですからね。しかし、前述した通り、その成長率は知られていない資格からの脱却も伺えます。
日本には、IPAの提供する情報安全確保支援士という国家資格がありますから、こちらをまずは取られる方が多いでしょう。もちろん素晴らしい資格でありますが、経済産業省が公開している「サイバーセキュリティ体制構築・人材確保の手引き」では、情報安全確保支援士は共通教養のドメインに位置するのに対して、CISSPは戦略的マネジメントに位置されています。ますます急速になっている技術とデジタルの進化に、正確なサイバーセキュリティ戦略の向上が密接な関係であり続けることは間違いありません。もしもこの領域でご活躍されたい方がいらっしゃれば、目を通しておくことも面白いかもしれませんね。
おすすめ書籍
新版 CISSP CBK 公式ガイド
セキュリティ専門家の国際的認証基準として需要が高まっているCISSP(Certified Information Systems Security Professional)。2005年既刊の邦訳版から12年が経ち、CISSPのドメインが変更され内容・訳語が古くなったため、最新の第4版の邦訳版を日本語公式ガイドブックとして出版。技術知識はもちろん、経営・法律知識まで完全に網羅し、セキュリティの設計・運用・実装を理解するための最高のテキスト。
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