生体認証とは
生体認証とは、指紋や顔など自分の体の特徴を使った認証タイプのType3の認証方法です。
生体情報は固有でありますが、生体認証するときにはすべての生体情報で照合しているわけではありません。認証に利用する生体情報を適切に選抜しています。指紋であれば、指紋同士が交わる部分など特徴的な指紋部分のみを照合しているわけです。
なぜそんなことをするのかというと、すべての生体情報で照合すると認証に時間がかかりますし、生体情報自体を保管すること自体に危険性があるためです。ただ、認証に利用する生体情報を制限することで不利な点もあります。それは、自分以外にも身体的に似ている人がいるかもしれないということです。認証に利用する生体情報の粗さによってほかの人と被ってしまうかもしれません。
そこで、こういった生体認証の精度は以下のような計算式で確認しておく必要があります。
誤り率(CER、Cross Error Rate) = タイプⅠエラー本人拒否率(FRR、False Reject Rate)+タイプⅡエラー他人受入率(FAR、False Accept Rate)
タイプⅠエラー本人拒否率とは、ある本人の生体情報に対して本人を拒否してしまったか比率です。タイプⅡエラー他人受入率とは、ある本人の生体情報に対して本人以外の他人を許可してしまった比率です。
生体情報の粒度が荒ければ、本人拒否率は下がりますが、他人受入率も上がります。生体情報の粒度が細かければ、本人拒否率は上がり、他人受入率も下がります。最も誤り率が低くなる時、適切な粒度であると言えます。
各生体認証部位ごとの精度をグラフにまとめたものをゼフィアー(Zephyr)チャートといいます。認証する身体の部位により精度が異なります。